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シミ対策

公開日:2022.06.03 更新日:2023.08.09

シミができる原因とシミの種類について

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シミやそばかすはできれば避けたい肌のトラブルですよね。ですが、年齢と共に増えてしまい、鏡の前でため息をついた経験のある人も多いのではないでしょうか。

そんな厄介者扱いのシミ・そばかすですが、どのようにして生まれ、増えてしまうのかは意外と知らないものです。

ここでは、シミとそばかすの違いや、意外とたくさんあるシミの種類についてもご紹介していきます。

シミができる原因とは?

シミができる理由
シミは、メラニンと密接な関わりがあります。メラニンは肌を太陽光から守るための日傘のような役割をもつ色素のことです。

日やけを繰り返してしまうとメラニンが過剰に作られてしまい、それが肌に蓄積することによりシミになってしまいます。

シミ・そばかすの違いについて

シミとそばかすは別のものだと思われることが多いですが、実はそばかすはシミの一種です。そばかすは正式名称を「雀卵斑」といいます。

幼少期から、日光が当たりやすい頬から鼻にかけて淡い褐色の斑点が現れるのが特徴です。思春期のころに特に目立ちやすくなってくるので、悩んでしまう人も多いのではないでしょうか。

そばかすは遺伝する、と言われていますが原因ははっきりとわかっていません。ただ、シミの原因であるメラニンという色素が増えている、ということはわかっていますので、メラニンを増やさないような対策が大切です。

シミの種類とできる場所

悩む女性
シミにはそばかすだけでなく、たくさんの種類があります。どのような場所にできて、どのような対策をしたらよいのでしょうか。ここでは代表的なものをご紹介していきます。

①老人性色素斑
日光性黒子とも呼ばれる主に太陽光が原因でできるシミです。多くのシミは、この老人性色素斑に分類されます。

40歳くらいから顔や手の甲、腕などに現れ始め、昔から太陽光を多く浴びていた人は特に増えやすいでしょう。再発防止と予防のためにも、日やけ対策をしっかりすることが大切です。

②肝斑(かんぱん)
肝斑は30歳代と40歳代の女性に多く見られるシミの一種です。

女性ホルモンのバランスの乱れが原因といわれており、境界線がなく薄茶色で、頬骨や額、唇の上の部分、額などに左右対称に現れます。

太陽光による刺激で悪化する恐れがありますので、日常的に日やけ対策をすることが大切です。

③炎症後色素沈着
すべての年代でおこりえる刺激による色素沈着でできるシミです。やけど、ニキビ、肌に合わない成分を含む化粧品などによるかぶれなどの肌の炎症や、ナイロンタオルなどによる摩擦による刺激が原因です。原因を取り除くことで改善がみられることが多いので、根気強くケアを続けることが大切です。

④脂漏性角化症
男女問わず加齢と共に発生しやすいシミです。濃い褐色~黒色で、すこし膨らんでいるものが多く見られます。①の老人性色素斑と併せて発症することが多く、原因はメラニンの増加によるものです。

日常生活においては太陽光を避けることが一番です。悪性腫瘍との見分けがつきにくい為、急にできた場合や、不安なようであれば医療機関を受診してみましょう。

シミ・そばかすはなぜ増えるの?

シミにはそばかすをはじめたくさんの種類があることがわかりました。では、なぜシミやそばかすは年齢を重ねるごとに増えてしまうのでしょうか?

その理由は、外敵から肌を守るための機能にあります。

太陽光(紫外線)から肌を守るため

陽を手で遮る女性
太陽の光は、カルシウムを代謝する助けをしてくれる「ビタミンD」を活性化し、合成するために必要なものです。

「天日干し」という言葉があるように、太陽光には殺菌効果がありますが、人間の皮膚が天日干しをされてしまうと細胞にダメージを与えてしまいます。

細胞のDNAに傷がついてしまうと、正しい働きができなくなってしまうため、肌は防御反応としてメラノサイトからメラニン色素を生み出し、ダメージを抑えようとするのです。

つまり、太陽光を浴び続けてしまうと、メラニン色素が過剰に作り出されてしまい、肌の色がどんどん濃くなってしまうのです。

役割を終えたメラニン色素が肌の外に排出できれば良いのですが、肌内部に蓄積されるとシミの原因となります。

ターンオーバーの乱れ

ターンオーバーが正常な肌と遅れている肌
肌は一定の周期で細胞が生まれ変わっています。

この生まれ変わりをターンオーバーといいますが、正常な周期であれば、約30日※1で古い細胞は押し出されていきます。ですが、年齢を重ねるごとに細胞のエネルギーが低下し、押し出す周期が遅くなってしまうのです。
※1 顔での推測値

このようにターンオーバーが遅れてしまうと、メラニンを含んだ細胞が居座り続けて色素沈着を起こしてしまいます。これが、シミになる原因なのです。

ターンオーバーの周期を正常化させるために、薬用スキンケアで細胞のエネルギーを活性化させる成分を補ってあげたり、丁寧に保湿したりすることがおすすめです。

ホルモンバランスやストレス

パソコンの前で悩んでいる女性
ホルモンバランスの乱れやストレスも、シミが増える原因の一つです。

肝斑のようなシミは、ホルモンバランスが乱れることにより肌内部で炎症が起き、その刺激により肌は防御反応でメラニン色素を過剰に作り出します。

また、ストレスは肌のバリア機能を低下させ、ターンオーバーの乱れにつながる為、回復も遅れてしまいます。きちんと睡眠をとり、心と体をしっかりと休めることが大切です。

まとめ

日焼け対策をしている女性
シミにはその種類により原因は様々ですが、共通するのは「悪化を防ぐ日やけ対策」と「メラニンを蓄積させない」ことです。

太陽光はなくてはならないものですが、浴びすぎてしまうとシミやそばかすを増やしてしまう原因になってしまうことも。

ですが、どのようにしてシミができてしまうのか、メカニズムが分かっていれば対策や予防もしやすくなるはずです。しっかりと太陽光を予防して、ストレスをため込まないようにしましょう。
【監修】原野 史樹

【監修】原野 史樹

大塚製薬株式会社
大津スキンケア研究所 所長

1992年大塚製薬入社
健粧品の基礎試験、有効性評価を担当し、2011年から大津スキンケア研究所所長。

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