【仕組み・メリット】シミ取りレーザー治療とは?
まずは、なぜレーザー治療でシミが取れるのか、その仕組みから理解しましょう。レーザー治療で改善が期待できるシミの種類も紹介します。
レーザー治療でシミが取れる仕組み
<レーザー治療の仕組み>
レーザーとは、光を増幅し、波長を揃えた光線のこと。シミにレーザーをあてると、シミのもとである褐色のメラニンが反応します。赤いやけど状態になった後、シミだった部分がさぶたとなり、最終的に剥がれ落ちて新しい皮膚が現れます。
<メラニンとは?そもそもシミができる仕組み>
紫外線や摩擦などの刺激を受けると、肌(表皮)の一番奥にあるメラノサイトで、褐色のメラニンが過剰に生成されます。これは、細胞内の大切なDNA(遺伝情報の本体)を守るための防御反応です。
通常、メラニンは細胞の生まれ変わりの周期である「ターンオーバー」によって、徐々に肌表面に押し上げられ、最終的には古くなった角質とともに剥がれ落ちます。しかし何らかの原因でターンオーバーの周期が乱れると、古い角質やメラニンの排出が滞ります。
その結果、メラニンの生成と排出のバランスが崩れて、肌にメラニンが蓄積。やがてシミとして現れます。
レーザー治療で期待できるメリット
シミ取りレーザー治療には、以下のようなメリットがあります。
・シミの種類や症状によっては、少ない施術回数・短期間で効果が期待できる。
・レーザーの種類によっては、脱毛効果、小ジワが目立たなくなる効果など、シミ取り以外の効果も期待できる。
レーザー治療で改善が期待できるシミの種類
一口にシミと言ってもいくつか種類があり、主なシミとして「肝斑」「老人性色素斑」「そばかす・雀卵斑(じゃくらんはん)」があげられます。
老人性色素斑やそばかす・雀卵斑に対するレーザー治療は、有効であるとされています。一方、肝斑に対するレーザー治療は、有効性が確立されていないといわれています。事前にシミの種類をチェックしておきましょう。
肝斑
後天的にできる色素斑。目の下から頬にかけて左右対称にできる。紫外線や女性ホルモンの影響などが原因。レーザー治療の有効性は確立されていないといわれているが、美白外用剤や内服での治療を行っても効果が見られない場合に、併用療法として用いられることがある。
老人性色素斑
中高年以降にできやすい褐色や黒のシミ。年齢を重ねるごとに増える。サイズはさまざまで、盛り上がっているものもある。紫外線のダメージが主な原因。
そばかす・雀卵斑(じゃくらんはん)
遺伝的要因で発生する色素斑。鼻から頬のあたりにかけて小さく茶色い斑点ができる。幼児期に発生して思春期に濃くなるが、その後は次第に薄くなる。
先述の通り、老人性色素斑やそばかす・雀卵斑に対するレーザー治療は有効であるとされています。しかしレーザー治療にもいくつか種類があり、シミの種類や肌の状態によって治療法が変わるため、医師から正しく診断してもらいましょう。
【リスク・デメリット】シミ取りレーザー治療はやめた方がいいと言われる理由
レーザー照射により多少痛みが生じる場合があります。シミ取りレーザー治療のリスク・デメリットを把握し、治療を検討しましょう。
シミが消えないことがある
シミの種類は複数あり、レーザー治療の種類も複数あります。レーザー治療をしてもシミが消えない場合は、シミの症状と治療法が合っていなかったと考えられます。
費用はシミの状態によって変わる
シミ取りレーザー治療の費用は、シミの状態や大きさ、数、レーザー治療の種類によって異なるため、高額になる場合があります。また、1回のレーザー治療でシミが取れない場合もあり、複数回治療を繰り返すと費用がかさみます。シミ治療は流れをよく確認してから判断しましょう。
レーザー治療による痛みを感じる場合がある
レーザーが肌に照射されると、輪ゴムで弾かれたような痛みを感じる場合があります。大半の人が我慢できる痛みではありますが、痛みに弱い人は、医師に相談のもと麻酔クリームを使用することも。
レーザー照射後は、肌がやけどをしているのと同じ状態です。そのため、痛みが数時間続くこともあります。
ダウンタイムが必要
先述したように、レーザー治療後は肌がやけどをしている状態なので、ダウンタイムが必要です。シミの状態や治療の種類にもよりますが、ダウンタイムは1週間~2週間程度といわれています。
シミが濃くなるケースがある
レーザー治療後に色素沈着が起きると、シミが濃くなったと感じるケースがあります。レーザーにより炎症が起き、その後色素沈着になるので炎症後色素沈着と呼ばれています。ただし、炎症後色素沈着は一過性のものなので、数ヵ月~1年程で消失するものがほとんどです。
シミが再発する場合がある
レーザー治療は、今できているシミを取るものです。シミは紫外線によるメラニンの過剰生成や、ターンオーバーの乱れによるメラニンの蓄積などにより生じます。そのため治療後に再びシミができることがあります。
シミ取りレーザー治療後の再発を防ぐ対策
先述したように、シミ取りレーザー治療を行っても、再度シミが生じることもあります。シミの再発を防ぐには、紫外線対策や生活習慣・スキンケアの見直しが必要です。それぞれ詳しくみていきましょう。
紫外線対策をする
レーザー治療で今あるシミが取れても、紫外線の刺激を受けたら、再びメラニンが過剰生成され新たなシミが発生する可能性があります。紫外線は、季節・天候を問わず年間を通して降り注いでいるため、1年を通して日やけ止めや日やけ止め下地を塗るなどの対策が必要です。
また紫外線は窓ガラスも通過するため、室内にいるときでも日やけ止めや日やけ止め下地を使用しましょう。夏の外出時などは、日傘や帽子、UVカットのサングラス、長袖の服などの併用がおすすめです。
スキンケアでターンオーバーを整える
メラニンの生成と排出のバランスが崩れると、メラニンが蓄積しシミとなって現れます。ターンオーバーを促進してメラニンの蓄積を抑えることは、効果的なシミ対策になるといえるでしょう。
ターンオーバーが乱れる主な原因の1つに乾燥があるので、保湿重視のスキンケアでうるおいを保ちましょう。
<洗顔>
まずは丁寧な洗顔で、顔の皮脂や汚れをやさしく落とします。洗顔料をしっかりと泡立て、肌の上で泡をころがすようにしてやさしく洗います。ゴシゴシと擦るような洗顔は肌への刺激になるので、避けましょう。すすぎ残しのないよう、しっかりと洗い流すのもポイントです。
<保湿>
洗顔後は、化粧水と乳液を使って、肌に水分と油分をバランス良く補給します。スキンケアの最後にクリームを塗布し、美容成分やうるおいを閉じ込めるのも忘れずに。
ターンオーバーに着目した美白美容液などを取り入れてみるのもおすすめです。
生活習慣を見直す
不規則な生活習慣や過度なストレスも、肌のターンオーバーが乱れる原因の1つです。
<睡眠>
睡眠不足は成長ホルモンの分泌を抑制し、ターンオーバーを乱します。日中眠くなることが多い人は、睡眠時間が不足しているかもしれません。しっかりと睡眠時間を確保しましょう。
<食事>
肌の健康を保つには動物性タンパク質やビタミンA・Cの摂取が重要。これらの栄養素を含む食品を、バランス良く食事に取り入れましょう。
<適度な運動>
体を動かして血行が良くなると、代謝が促されターンオーバーがスムーズになります。また運動はストレス解消にも効果的。早歩きのウォーキングなど、軽く汗をかく有酸素運動がおすすめです。
シミ取りレーザーはやめた方がいいかも?と感じたら、まずは美白美容液でケア
シミは気になるけれど、レーザー治療のリスク・デメリットが不安という人は、まずは美白美容液を試してみてはいかがでしょうか。
美白美容液は、美白有効成分配合のものがおすすめです。美白有効成分とは、美白効果の有効性を医薬部外品として承認された成分のこと。美白有効成分には、メラニンの生成を抑えるものと、メラニンの排出を促進するものがあります。
大塚製薬のスキンケアシリーズ「インナーシグナル」の美容液「リジュブネイトエキス」は、メラニンの排出を促進する美白有効成分「エナジーシグナルAMP*」を配合しているのが特徴。大塚製薬が肌の生まれ変わりのメカニズムに着目し、開発した成分で、2004年には美白分野で初めて「メラニンの蓄積をおさえ、しみ・そばかすを防ぐ」効果が認められました。
保湿成分もしっかりと配合しており、水分をたっぷりと抱え込む肌へ導き、年齢とともに増えるハリ不足や乾燥、キメの乱れなどの肌悩みをケアします。さらに、乾燥小ジワを目立たなくする効能評価試験済みで、弾むようなハリに満ちた目もと・口もとに導きます。
シミ取りレーザー治療に不安がある人は、メラニンの蓄積をおさえてしみ・そばかすを防ぐ、日本初のシミ対策**を試してみてはいかがでしょうか?
*アデノシン一リン酸二ナトリウム OT/メラニンの蓄積をおさえ、しみ・そばかすを防ぐ
**メラニンの蓄積をおさえ、しみ・そばかすを防ぐ
まとめ
シミの種類によっては、レーザー治療が有効とされています。しかし、レーザー治療をしてもシミが消えない、再発の可能性がある、費用がかさむなどリスクやデメリットもあります。
レーザー治療のリスクやデメリットに不安を感じるときは、まずは美白美容液を取り入れたスキンケアから試してみるのも1つの方法です。シミ取りレーザーのメリットとリスク・デメリットを見比べる、レーザー治療以外の方法を調べてみるなどの検討を重ね、納得のいくシミ対策を行いましょう。
大津スキンケア研究所 所長
1992年大塚製薬入社
健粧品の基礎試験、有効性評価を担当し、2011年から大津スキンケア研究所所長。