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エイジングケア

公開日:2022.12.26 更新日:2023.08.09

エイジングケアは何歳から?年齢による肌変化とお悩み別エイジングケア

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年齢を重ねるごとに増える肌悩み。「そろそろエイジングケアをしなくちゃ…」と思っていても、具体的な方法がわからない人もいますよね。また「そもそもエイジングケアって必要なの?」「何歳からエイジングケアを始めればいいのかわからない」という疑問も…。そこで今回は、エイジングケアの目的や始めどき、具体的な方法まで詳しく解説します。

エイジングケアとは

「エイジング」には「年齢を重ねる」「熟成する」などの意味があります。エイジングケアに明確な定義はないものの、スキンケアにおいては「年齢による肌の変化に応じたお手入れ」を指す言葉として使われています。

代表的なエイジングサイン

代表的なエイジングサイン(カサつき・シワ・シミ)のイメージ図
加齢によって現れる肌の変化、いわゆる「エイジングサイン」には、さまざまなものがあります。ここからは、代表的なエイジングサインとして、3つの肌悩みをご紹介します。

乾燥

年齢を重ねるとともに、肌の水分量と皮脂量が徐々に低下していきます。肌が乾燥してカサつく、キメが粗くなった、なめらかさとツヤがなくなる、といった変化は、エイジングサインと捉えることができます。

シミ

代表的なエイジングサイン(カサつき・シワ・シミ)のイメージ図
シミができる原因はさまざまですが、長期にわたって太陽光をくり返し浴びてきたこともその一つです。太陽光によるダメージを受けると、シミのもとになるメラニンが肌内部で過剰に生成されてしまいます。

また、年齢とともにターンオーバー(細胞が生まれ変わるサイクル)の周期も長くなるため、メラニンが排出されにくくなります。メラニン生成と排出のバランスが崩れることで、メラニンが肌内部に蓄積され、シミとなって現れるのです。

シワ

代表的なエイジングサイン(カサつき・シワ・シミ)のイメージ図
肌が乾燥していると、表面に小ジワが見られるようになります。また年齢や太陽光のダメージにより、肌内部の「真皮」を構成するコラーゲンとエラスチンが減少・変性。すると、表情ジワが元に戻りにくくなり、肌の土台が崩れ深いシワとなります。

エイジングケアは何歳から?

代表的なエイジングサイン(カサつき・シワ・シミ)のイメージ図

20代前半:肌の黄金期

20代前半は、肌の水分量や皮脂量のバランスがよく、肌の黄金期と呼ばれます。ハリや弾力を担う真皮のコラーゲンも多く、コンディションとしてはベストな時期といえるでしょう。

20代後半~:うるおいバランスが崩れ始める

20代後半に差し掛かると、さまざまな機能が少しずつ衰えはじめ、肌の老化が始まります。水分量は減少するのに皮脂は多いままなど、肌のうるおいバランスが崩れてバリア機能が低下しやすくなります。
代表的なエイジングサイン(カサつき・シワ・シミ)のイメージ図
バリア機能が低下した肌は、太陽光や外気の乾燥、刺激物質など、外からの刺激やダメージを受けやすくなります。

45歳前後~:女性ホルモンが減少し老化が進行

45歳前後になると、肌のうるおいを保つ女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が減少します。ターンオーバーの周期が長くなるため、古い角質やメラニンが肌に蓄積。シミやくすみなどのエイジングサインが現れるようになります。また、水分量・皮脂量が急激に減少するため、さらに肌の乾燥が進みます。

エイジングケアは、肌の老化が始まる25歳頃からスタートしても決して早くはありません。まだ若いから大丈夫!と年齢で線引きせず、そのときの肌状態に合わせて必要なケアを行いたいですね。

エイジングケアの基本は保湿と日やけ対策

代表的なエイジングサイン(カサつき・シワ・シミ)のイメージ図
乾燥すると肌のバリア機能が低下するため、太陽光によるダメージを受けやすい状態になります。日やけはメラニンの過剰生成に繋がるため、シミの原因になります。

またターンオーバーの遅れにより、バリア機能の低下やメラニンの蓄積が進むと、より変化を感じやすくなります。

大切なのは、化粧水・乳液・クリームでしっかり保湿をすること。同時に、年間を通して日やけ止めや化粧下地を使い、太陽光から肌を守りましょう。

肌悩みに合わせたエイジングケア方法

代表的なエイジングサイン(カサつき・シワ・シミ)のイメージ図
ここからは、肌悩み別に注目したいエイジングケア成分やアイテム、お手入れ方法を紹介します。

シワやたるみが気になるとき

乾燥によって現れる小ジワには「乾燥小ジワを目立たなくする効能評価試験済み」の化粧品が効果的です。保湿力が高いので、肌悩みを問わずおすすめです。商品のホームページやパッケージなどを見て、試験済みかどうかを確認してみてください。
くっきりしたシワは、シワ改善効果が認められた医薬部外品の薬用化粧品でケアできます。目元は皮膚が薄くデリケートなので、これらのアイテムを使うときは、こすらず優しく丁寧に塗ることがポイントです。
一方、たるみはスキンケアでの改善は見込めません。太陽光から肌をしっかり守る、十分な睡眠をとる、禁煙するなど、生活習慣を見直して悪化を防ぎましょう。よく噛んで食事をする、ガムを噛むなど、表情筋を意識的に動かすことも効果的です。

シミやくすみが気になるとき

シミが気になるときは、美白化粧品でのケアがおすすめです。美白化粧品には、医薬部外品として認可を受けた美白有効成分が配合されています。

シミへのアプローチ方法は、美白有効成分によって異なります。例えば、トラネキサム酸やビタミンC誘導体、コウジ酸などは、シミのもとになるメラニンの生成を抑えてシミ・そばかすを防ぐ働きがあります。

また、エナジーシグナルAMP*は、メラニンの蓄積を抑えてシミ・そばかすを防ぐ効果があります。2004年、美白分野で初めて「メラニンの蓄積をおさえ、しみ・そばかすを防ぐ」効果があるとして認められた美白有効成分です。
代表的なエイジングサイン(カサつき・シワ・シミ)のイメージ図
エナジーシグナルAMP*は、新しい細胞を生み出す母細胞のエネルギー代謝を高めて、年齢とともに乱れがちなターンオーバーを促進し、シミを防ぎます。

一方のくすみは、古い角質の蓄積が原因になっているケースもあります。毎日の洗顔で古い角質を除去したり、ターンオーバーを促すことが大切です。
*アデノシン一リン酸ニナトリウムOT

生活習慣も見直して内側からエイジングケア

健やかな肌を維持するためには、生活習慣の見直しも大切です。

食事面では、たんぱく質やミネラル、ビタミンなどの栄養素をバランスよく摂取することを心がけましょう。とくに、たんぱく質は肌の材料になりますので、不足すると乾燥やシワの原因になってしまいます。

また、ミネラルやビタミンも欠かせません。中でも、抗酸化作用があると言われるビタミンA・C・Eを意識して摂るとよいでしょう。

食生活

・ ビタミンA:レバー、うなぎ、にんじん、など
・ ビタミンC:グレープフルーツ、柿、キウイ、トマトなど
・ ビタミンE:ひまわり油、アーモンド、たらこなど

睡眠の質

食生活を見直すと同時に、睡眠の質を高めることも大切です。睡眠時には成長ホルモンが分泌されるため、日中に受けた肌ダメージを回復させ、細胞を修復する効果が期待できます。

寝つきをよくするために、夜間は早めに部屋の照明を落としましょう。照明を使うときは、照度が低く黄色いものがおすすめです。寝る1時間前を目安に入浴する、寝る前のスマホは控えて、間接照明の下でストレッチなどを行うのもよいでしょう。

まとめ

エイジングケアは、年齢による肌の変化に気づいたときが始めどきです。保湿と日やけ対策でターンオーバーを促進し、年齢や肌悩みに合わせて適切なお手入れを行うことがポイントです。食事や睡眠など、日々の暮らしの中でもエイジングケアを意識してみてはいかがでしょうか。
【監修】原野 史樹

【監修】原野 史樹

大塚製薬株式会社
大津スキンケア研究所 所長

1992年大塚製薬入社
健粧品の基礎試験、有効性評価を担当し、2011年から大津スキンケア研究所所長。

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