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スキンケア

公開日:2022.12.26 更新日:2023.08.09

ハリのある肌を保ちたい!ハリが低下する原因と高める方法

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ふっくらとハリのある肌は、若々しく健やかな印象がありますね。しかし、年齢とともにハリのなさが気になってきたという人は多いかもしれません。ハリをキープし、みずみずしい肌を目指すためには、どんなことに気をつける必要があるのでしょうか。ハリのある肌の特徴や、ハリが低下する原因・対処法について詳しくご紹介します。

肌のハリとは?低下する5つの原因

「ハリ」のある肌とは、水分をたっぷり含みキメが整っている肌を指します。ぷるんと弾力があって、なめらかな状態です。

一方でハリのない肌は乾燥していてツヤがなく、小ジワも目立つ状態です。乾燥した寒天と、水分を含んでうるおった寒天をイメージすると分かりやすいかもしれませんね。

肌のハリが低下する原因は、主に5つあります。まずは、それぞれの原因とメカニズムを押さえましょう。

原因1:乾燥

乾燥した肌は、肌表面の角質層の水分量が減少しています。角質層の細胞と細胞のすきまができるため、ハリが低下した状態です。また肌のキメが乱れ、見た目にもツヤがなく、しぼんだ印象になってしまいます。

「保湿してもハリがないと感じる、特にフェイスラインや口元が気になる」という場合は、乾燥の他にも原因があるかもしれません。

原因2:ターンオーバーの乱れ

ターンオーバーとは、新陳代謝(細胞の生まれ変わり)のことをいいます。肌は通常、約30日周期*で新しい皮膚に生まれ変わります。しかし、加齢や睡眠不足などの影響でターンオーバーの周期が長くなることがあります。

ターンオーバーの周期が乱れると、肌表面には古い角質が蓄積してしまいます。肌表面の古い細胞は水分保持力が下がっているため、ハリの低下に繋がります。

* 顔での推測値

原因3:太陽光や加齢による真皮の衰え

肌は表面側から順に「表皮」「真皮」の構造になっています。真皮はコラーゲンとエラスチンという線維状のタンパク質によってつくられており、網目のような構造が特徴。上にある表皮を支え、ハリや弾力をもたらしています。

加齢や太陽光(UV-A)のダメージにより、コラーゲンとエラスチンが減少・変性すると、網目構造のキープが難しい状態に…。やがて表皮を支えられなくなり、肌のハリが失われてしまいます。

太陽光によって生じるシミ、シワ、たるみなどの肌トラブルは「光老化」と呼ばれています。とくにUV-Aは肌の奥にある真皮まで到達し、ダメージを与えることが明らかになっています。

原因4:皮下脂肪の増減

真皮の下には皮下脂肪があります。脂肪が急激に減少すると、皮下組織の弾力が失われハリが低下します。一方で脂肪が増えすぎると、重みに負けて肌がたるんでしまいます。

原因5:表情筋の衰え

筋肉もコラーゲン同様、加齢によって衰えていきますが、表情筋をあまり使わない、動かさないことも影響しています。近年はマスク生活で口元が隠れていることから、口元の表情筋を動かす機会が減っていると言われています。

肌のハリを高めるスキンケア

肌のハリをキープするためには「肌をこすらない」「乾燥させない」「太陽光から肌を守る」ことが大切です。ここでは、スキンケアのポイントを解説していきます。

保湿力を重視して乾燥を防ぐ

肌が乾燥していると、角質層のバリア機能が低下し、太陽光のダメージを受けやすくなります。保湿力を重視したスキンケアでうるおいを保ちましょう。

スキンケアで真皮のコラーゲンやエラスチンを増やすことはできませんが、うるおいを与え保つことができると、キメが整いふっくらとしてハリが出ます。化粧水・乳液・クリームを使い、水分と油分をバランスよく補いましょう。入浴、洗顔後の肌は乾燥しやすいので、なるべくすみやかにスキンケアを始めてくださいね。

ヒアルロン酸、セラミド、グリセリンなどの保湿成分は、保湿力が高いことで知られています。これらが配合された保湿美容液を、いつものスキンケアにプラスするのもおすすめです。

肌をこすらずやさしくケアする

洗顔するときや保湿ケアを行うときは、肌をこすらないように気をつけましょう。肌を摩擦すると角質層にダメージを与え、バリア機能の低下に繋がります。バリア機能が低下した肌は水分が蒸発しやすく、太陽光や外的刺激によるダメージを受けやすい状態になってしまいます。

スキンケア化粧品をなじませるときは、ホットハンドケアがおすすめです。手のひらをこすりあわせて温めた手で顔全体を覆い、押さえるようにやさしくなじませると、美容成分の浸透がよくなります。

1年を通しての日やけ対策

太陽光は季節を問わず1年中降り注いでいるため、年間を通して日やけ止めや、日やけ止め効果のある下地を使いましょう。

真皮に届きハリの低下を招くUV-Aは、曇りの日でも降り注ぐ上、ガラス越しの部屋の中にも届きます。日やけ止めは、こすれや汗などで落ちてしまうことがあるため、こまめに塗り直すとより良いでしょう。

肌のハリをキープするための習慣

スキンケアだけでなく、食事・睡眠など日々の生活習慣を見直すことも、ハリのキープに役立ちます。とくに意識しておきたいポイントをチェックしておきましょう。

栄養バランスを意識した食生活

ハリのある肌を保つためには、栄養バランスのよい食事をとることも大切です。コラーゲンのもととなるたんぱく質は、肉や魚、たまごなどに多く含まれています。また、ビタミンCをはじめ、コラーゲンを作るために必要なビタミン類も、日々の食事から摂るよう心がけてみましょう。

ビタミンACE(エース)と呼ばれ、抗酸化作用が期待されているビタミンも意識して摂るとよいでしょう。以下に、ビタミンACEを多く含む代表的な食品をご紹介します。
・ ビタミンA:レバー、うなぎ、にんじん、など
・ ビタミンC:グレープフルーツ、柿、キウイ、トマトなど
・ ビタミンE:ひまわり油、アーモンド、たらこなど

質の良い睡眠

睡眠中に活発に分泌される成長ホルモンは、新しい細胞を生み出したり、傷ついた細胞を修復したりする働きがあります。寝つきをよくしてぐっすり眠るために、寝る前はリラックスして過ごしましょう。
・ 寝る前はスマートフォンを触らない
・ 入浴はややぬるめのお湯で、寝る1時間ぐらい前に
・ 朝は一番に日の光を浴びて、夜はなるべく明るい照明を避けて過ごす
などを心がけましょう。

表情筋を動かすストレッチ

表情筋は肌の重みを支えているため、衰えるとたるみの原因に。表情筋の衰えを予防するには、しっかりと表情筋を動かすことが大切です。市販のグッズを使ってストレッチするほか、ペットボトルを使ったトレーニングもすすめです。
1. 空のペットボトルに少量の水を入れる
2. ペットボトルの飲み口を唇で加えて持ち上げる(歯は使わない)
3. そのまま10秒間キープする
4. 3回程度くり返す

まとめ

肌のハリが低下する理由は、加齢によるものが多いですが、乾燥や太陽光などの影響も大いにあります。肌にうるおいを与える保湿スキンケアだけでなく、日やけ対策や栄養バランスを意識した食事など、多角的なアプローチでハリの維持を心がけましょう。
【監修】原野 史樹

【監修】原野 史樹

大塚製薬株式会社
大津スキンケア研究所 所長

1992年大塚製薬入社
健粧品の基礎試験、有効性評価を担当し、2011年から大津スキンケア研究所所長。

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