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肌悩み

公開日:2022.12.26 更新日:2023.08.09

乾燥肌の特徴とは?セルフチェックとうるおい肌の育み方

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頬がカサカサしている、メイクのりが悪くなった気がするなど、乾燥による肌トラブルはさまざま。肌の乾燥は、実は秋冬だけに起こりやすいものではありません。今回は、肌が乾燥する原因や症状のほか、乾燥が引き起こす肌トラブルへの対策をご紹介します。どんな季節もうるおいに満ちた透明感のある肌を目指しましょう。

乾燥肌はバリア機能が低下している

理想的な肌は水分の量が多く、皮脂の量もほどよい状態に保たれています。一方乾燥肌は、水分量・皮脂量ともに少ないのが特徴で、肌のバリア機能が低下している状態です。

角質層のバリア機能とは

いわゆる「肌のバリア機能」とは、肌内部の水分蒸散を防いだり、太陽光や刺激物質などの外的刺激をはね返したりする働きのことです。水分を10~20%含む角質層と表面を覆う皮脂膜が、バリアの役割を果たしています。

バリア機能が低下した肌は、太陽光や刺激物質などによるダメージを受けやすく、摩擦刺激にも弱くなっています。この状態では、肌荒れやシミなど、さまざまな肌トラブルを引き起こす可能性があります。

乾燥肌セルフチェック

下記の項目に心当たりがあれば、乾燥肌である可能性が高いでしょう。鏡で肌をよく観察したり触れたりして、チェックしてみてくださいね。
・ キメが細かく毛穴が目立たない
・ 化粧崩れを起こしにくい
・ 顔全体がカサカサしていてツヤがない
・ 目もとや口もとに細かいシワがある
・ 太陽光を浴びたり乾燥を感じたりすると、肌がかゆくなったり湿疹ができたりする

肌が乾燥する原因

肌が乾燥する原因はさまざまです。ここからは代表的な例をご紹介します。

加齢

皮脂量は30代をピークに減少し、40代に入ると、水分量・皮脂量ともに急激に減少していきます。

また年齢とともに、肌のターンオーバー(細胞が生まれ変わる周期)が長くなっていきます。すると、本来はアカとなって剥がれ落ちる古い角質が残ったままになり、角質層が厚くなります。厚くなった角質層は水分を保持する力が低いため、乾燥に繋がってしまいます。

気温と湿度の低下

皮脂の分泌量は気温が高いときに増え、低くなると減少します。また湿度が60%以下になると、肌から蒸散していく水分が増え、肌が保持できる水分量が低下してしまいます。夏でも冷房による乾燥に気をつけましょう。

日やけ

太陽光は角質層にダメージを与えるため、バリア機能を低下させます。角質層の水分が蒸発しやすくなり、乾燥を招いてしまいます。

誤ったスキンケア

適度な皮脂は、肌のうるおいを保つために欠かせないものです。洗顔の際は、ゴシゴシ強く洗ったり時間をかけすぎたりして、皮脂を落としすぎないように注意しましょう。また熱いお湯も皮脂を落としてしまうため、32~34度のぬるま湯で洗い流すのがポイントです。

化粧水をたっぷり、乳液はちょっぴりなど、バランスの悪い保湿ケアも乾燥の一因となります。

生活習慣の乱れ

睡眠不足は、ターンオーバーの周期を乱す原因の一つです。睡眠中に分泌される成長ホルモンにはターンオーバーを促し、ダメージを受けた細胞を修復する働きがあります。質の良い睡眠がとれていないと、成長ホルモンの分泌が減り、乾燥や肌荒れが起きやすくなってしまいます。

また、たんぱく質不足の食生活が乾燥を引き起こしている可能性もあります。肉や魚などに含まれるたんぱく質は、健やかな肌をつくるための材料です。ダイエットなどで野菜中心の食事をしていると、たんぱく質不足になりやすいので気をつけてくださいね。

肌の乾燥を防ぐ対策方法

多角的なアプローチで肌のバリア機能を整えて、乾燥しにくい肌を育みましょう。

うるおいを保つスキンケア

洗顔後と入浴後は皮脂が洗い流され、肌が乾燥しやすい状態になっています。できるだけすみやかに保湿ケアを行いましょう。

乾燥した肌には、油分と水分をバランスよく補うことが大切です。化粧水で肌に水分を与えた後は、乳液やクリームなどで保護膜をつくり、バリア機能をサポートしましょう。

特に乾燥が気になる部分には、ヒアルロン酸やセラミド、グリセリンなど、保湿成分が配合された美容液をプラスするのもおすすめです。特にセラミドは、角質層の細胞と細胞をピタッと埋める重要な脂質です。うるおいを逃さず、水分をしっかり蓄えてくれるでしょう。

部屋の加湿

肌にとって最適な湿度は60~65%と言われています。冷房が効いた室内や冬は湿度が下がりやすく、肌に厳しい環境になりがちです。加湿器を使うほか、洗濯物の室内干し、濡れタオルを干すなどして、湿度が下がりすぎないよう工夫してみましょう。

生活習慣の見直し

先述したように、健やかな肌をキープするためには睡眠が特に重要です。睡眠時間を長くとるだけでなく、質を上げることにもこだわってみましょう。夜はできるだけ強い光を避け、照明を暗めに。ベッドに入る90分前に入浴を済ませると、入眠がスムーズになります。

また栄養バランスのいい食事も大切です。たんぱく質は肌の材料になりますが、食べたものがそのまま肌をつくるわけではありません。合成の過程では、野菜や果物に含まれるビタミンやミネラルなどの栄養も必要です。

まとめ

肌の乾燥はさまざまな原因によって引き起こされます。乾燥は肌のバリア機能を低下させ、乾燥以外の肌トラブルを招いてしまうことも…。日々のスキンケアでしっかり肌を保湿しながら、睡眠や食事など内面からのケアも大切にして、うるおいのある肌を育みましょう。
【監修】原野 史樹

【監修】原野 史樹

大塚製薬株式会社
大津スキンケア研究所 所長

1992年大塚製薬入社
健粧品の基礎試験、有効性評価を担当し、2011年から大津スキンケア研究所所長。

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