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肌悩み

公開日:2024.07.25

乾燥肌のスキンケア方法は? 手順やポイントを知って改善を目指そう

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乾燥肌の原因は、太陽光のダメージやターンオーバーの乱れなどさまざまです。乾燥肌になるとバリア機能が低下し、多くの肌悩みにつながるため、スキンケアでしっかりと肌を保湿することが大切です。本記事では乾燥肌のスキンケアの手順・ポイントを紹介します。

乾燥肌ってどんな状態?

乾燥でバリア機能が低下している図
乾燥肌は、肌内部の水分が蒸発し、水分量や皮脂量が少ない状態です。肌全体がカサカサしていてツヤがなく、目元や口元に細かいシワがみられます。
健康な肌は通常、水分を10〜20%含む角質層と皮脂膜に覆われており、バリア機能も正常です。バリア機能とは肌内部の水分の蒸発を防いだり、外的刺激をはね返したりする働きのこと。しかし、角質層の水分量が減少すると肌の保湿力が弱まり、バリア機能も低下します。
乾燥肌は、バリア機能が低下して外部からの刺激を受けやすい状態なので、肌あれやかゆみといったさまざまな肌悩みを引き起こす可能性があります。
乾燥肌の特徴については、こちらの記事で詳しく解説しています。

乾燥肌になる主な原因

真夏の太陽
乾燥肌は、ターンオーバーの乱れや太陽光によるダメージなど、さまざまな原因によって引き起こされます。乾燥肌の改善を目指すために、具体的な原因について知っておきましょう。

①ターンオーバーの乱れ

ターンオーバーの図
ターンオーバーが乱れると、角質層の水分量や皮脂量が減少し、肌が乾燥しやすい状態になります。ターンオーバーとは、母細胞から生まれた新しい細胞が押し上げられて、古い細胞がはがれ落ちるまでの周期のこと。健康的な肌の周期は約30日*です。
角質層の構造
ターンオーバーの過程では、肌自らが作り出す保湿因子(NMF)やセラミドなどの細胞間脂質も生成されます。基底層で生まれた細胞が、顆粒細胞から角質細胞へ移行する段階で放出され、細胞間脂質になります。そして角質層は、細胞間脂質がバランス良く存在することでうるおいを保っています。
しかし、ターンオーバーが乱れるとNMFやセラミドが減少。肌のバリア機能も低下し、肌本来の保湿力が弱まって乾燥が進みます。バリア機能の低下により保湿力が弱まると、肌のハリが失われてたるみにつながります。
*顔での推測値

②太陽光によるダメージ

太陽光によるダメージも乾燥を招く原因です。日やけにより肌が荒れると、肌の水分保持力が低下し乾燥します。また太陽光は肌の角質層にダメージを与え、バリア機能も低下させるので、肌から水分が蒸発しやすい状態に。
さらに太陽光のダメージは、ターンオーバーの乱れを招く原因の1つでもあります。

③肌に強い刺激を与えるスキンケア

肌に強い刺激を与えるスキンケアにも注意が必要です。角質層にある細胞間脂質は、水分量維持の役割を担っています。しかし、洗顔やクレンジングの際に肌をゴシゴシと強くこすると角質層が傷つき、乾燥につながります。
さらに熱いお湯でのすすぎも、水分保持に必要な皮脂やうるおいまで洗い流してしまう原因に。適度な皮脂は、肌のうるおいを保つのに欠かせません。
刺激の強い洗顔料の使用も、肌に必要な皮脂まで取り除いてしまう可能性があるため、避けた方が良いでしょう。

④空気の乾燥

季節や室内環境も、乾燥肌に関係しています。冬は気温・湿度ともに低く、乾燥しやすい季節です。気温・湿度が下がると皮脂や汗の分泌が減って、皮脂膜が作られにくくなり、角質層のうるおいを保持する力も弱まります。また室内では暖房を使うので、肌の水分が奪われてかさつきます。
夏も室内では冷房によってうるおいを奪われ、肌の乾燥が進むため注意しましょう。

⑤生活習慣の乱れ

睡眠不足や偏った食事といった生活習慣の乱れも、乾燥肌につながります。睡眠時に分泌される成長ホルモンには、ターンオーバーを促し、細胞のダメージを修復する働きがあります。そのため、健やかな肌には十分な睡眠が欠かせません。
食生活では、皮膚の細胞を作るタンパク質が不足すると、乾燥肌を招きやすくなります。肉や魚といったタンパク質を豊富に含む食品を意識してとりましょう。

【乾燥肌のスキンケア】クレンジング

クレンジングをする女性
ここからは、乾燥肌におすすめのスキンケアを紹介します。まずはクレンジングで、メイクや皮脂による油性の汚れを落としましょう。

クレンジングの手順

<クレンジングの手順>

  1. クレンジング剤を適量取り、指の腹で顔の広い部分から内側から外側へなじませる。
  2. 目の周り、小鼻、鼻の下、唇の下など、細かい部分までなじませる。
  3. 32〜34℃のぬるま湯で洗い流す。

クレンジングのポイント

クレンジング剤は、肌の負担が少なくうるおいを保ちながら汚れを落とせるものがおすすめです。強い力でゴシゴシとこするように洗ったり、拭いたりすると肌への刺激になり、乾燥が進む原因になりかねません。
また、すすぎ残しはさまざまな肌悩みの原因につながるため、しっかりと洗い流しましょう。

【乾燥肌のスキンケア】洗顔

洗顔料を泡立てている様子
続いて、洗顔の手順とポイントをみていきましょう。洗顔では、肌に付いたほこりや汚れに加え、古い角質も洗い流します。

洗顔の手順

乾燥肌に限らず、洗顔で汗や皮脂、ほこりを落として肌を清潔に保つことが大切です。また、肌の汚れを落とすことは、ターンオーバーの促進にもつながります。特に乾燥肌はバリア機能が低下し、外部から異物が侵入しやすく肌あれを起こしやすいので、丁寧に洗顔しましょう。

<洗顔の手順>

  1. 顔全体を軽く濡らす。
  2. 洗顔フォームまたは石鹸で濃密な泡を作り、手のひらで顔全体に広げる。
  3. 泡をころがすようにやさしく洗う。
  4. 32〜34℃のぬるま湯で洗い流す。
より詳しい洗顔方法はこちらで解説しているので、参考にしてみてください。

洗顔のポイント

洗顔料は、保湿剤が配合されたものや、肌にやさしいタイプを選ぶのがおすすめです。クレンジングと同様に、ゴシゴシ洗顔、熱いお湯でのすすぎは避けます。また寝ている間にも汗や皮脂が分泌されるため、夜はもちろん、朝の洗顔も欠かさないようにしましょう。

【乾燥肌のスキンケア】保湿

化粧水の付いたコットンを持つ人
洗顔後は乾燥しやすい状態なので、すぐに保湿ケアをすることが大切です。保湿スキンケアの手順とポイントを紹介します。

保湿の手順

洗顔後は、化粧水→乳液→クリームの順番でスキンケアを行います。朝のスキンケアの最後には日やけ止めや日やけ止め下地を塗り、日中の太陽光から肌を守りましょう。
肌状態や肌悩みに合わせて、美容液を取り入れるのもおすすめ。保湿を目的とした美容液を使用する場合は、化粧水の後が一般的です。

<化粧水の手順>

  1. 適量を手のひらまたはコットンに取る。
  2. 顔の中心から外側に向かってゆっくりと押しあてるように肌になじませる。
  3. 手で顔全体を包み込むホットハンドケアで、成分を浸透させる。

<乳液の手順>

  1. 適量を鼻・両頬・額・あごの5点にのせる。
  2. 指の腹で顔の広い部分からなじませて、目の周りや小鼻などの細かい部分にも伸ばす。
  3. 手で顔全体を包み込むホットハンドケアで、成分を浸透させる。

<クリームの手順>

  1. 適量を鼻・両頬・額・あごの5点にのせ、顔の広い部分から伸ばしていく。
  2. 目の周りや小鼻の細かい部分にもなじませ、乾燥しやすい部位に重ねづけする。
  3. 手で顔全体を包み込むホットハンドケアで、成分を浸透させる。

保湿のポイント

乾燥肌には、ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が配合されたスキンケアアイテムがおすすめです。
化粧水はコットンを使うとムラなく塗布でき、うるおいを均一に与えられます。
ベタつくからとクリームを省く人もいますが、クリームには化粧水や乳液で補ったうるおいや美容成分を肌に閉じ込める働きがあります。乾燥肌の場合は、クリームを欠かさずに使用しましょう。
うるおいを保つスキンケアや習慣は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

乾燥肌には日やけ対策も欠かせない

日やけ止めや帽子などの日やけ対策アイテム
乾燥肌の原因の1つである太陽光は、1年中降り注いでいます。そのため、天候や屋内外を問わず日やけ止めや日やけ止め下地を塗って対策することが大切です。乾燥肌には、保湿成分配合のものがおすすめ。外出時には、帽子や日傘なども併用しましょう。
また太陽光には紫外線だけではなく、近赤外線も含まれています。近赤外線は肌内部へじわじわとダメージを与えるので、紫外線と近赤外線の両方をブロックできる日やけ止めや日やけ止め下地であれば、なお良いでしょう。

まとめ

スキンケアをする女性
乾燥肌の原因は、太陽光によるダメージやターンオーバーの乱れなどさまざまです。肌の乾燥はバリア機能の低下にもつながるので、早めの改善・予防が大切。乾燥肌のスキンケア方法の手順やポイントを押さえ、うるおいのある健やかな肌を手に入れましょう。
大塚製薬の「インナーシグナル」は、独自成分「エナジーシグナルAMP*」配合のスキンケアシリーズです。ターンオーバーを促しメラニンの蓄積をおさえることで、しみ・そばかすを防ぎます。乾燥肌のスキンケアにもぜひ、取り入れてみてはいかがでしょうか。
*アデノシン一リン酸二ナトリウム OT/メラニンの蓄積をおさえ、しみ・そばかすを防ぐ
【監修】原野 史樹

【監修】原野 史樹

大塚製薬株式会社
大津スキンケア研究所 所長
1992年大塚製薬入社
健粧品の基礎試験、有効性評価を担当し、2011年から大津スキンケア研究所所長。

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