顔用日やけ止めの塗り方①基本の手順
顔全体を太陽光から守るには、日やけ止めをムラなく丁寧になじませることが大切です。まずは、日やけ止めの基本的な塗り方を紹介します。ただし、商品によって適切とされている方法が異なる場合がありますので、必ず使用する商品の取扱説明書に目を通しておきましょう。
STEP1. 頬・額・鼻・あごに乗せる
商品に記載されている適量の日やけ止めを手のひらに出し、人差し指で少量ずつ取って、両頬・額・鼻・あごの5カ所に乗せます。塗りムラができないように、なるべく均等に分けて乗せましょう。
STEP2. 塗る面積が広い部分から指で伸ばす
両手の人差し指・中指・薬指をそろえて、日やけ止めを伸ばしましょう。額や頬などの塗る面積が広いところから、鼻や目、口のまわりなどに伸ばします。ムラや塗り残しは肌悩みにつながる場合があるため、まんべんなく丁寧に塗ることが大切です。
STEP3.小鼻・目もと・口もとといった細部になじませる
小鼻や目もと、口もとなどは、指の腹を使ってやさしくなじませます。これらの細かな部分は塗り忘れやすい場所なので注意しましょう。
顔用日やけ止めの塗り方②化粧時の手順
化粧時に日やけ止めを塗る場合の手順も押さえておきましょう。化粧をする場合、日やけ止めの種類によって手順・塗り方が変わります。クリーム・ジェルタイプと、スプレー・パウダータイプに分けて紹介します。
クリーム・ジェルタイプの場合
クリームやジェルタイプの日やけ止めは、スキンケアの後、ベースメイクの前に塗るのが基本です。肌が乾燥していると、塗った日やけ止めがムラになりやすいので、事前のスキンケアでしっかりと保湿しておきましょう。
また、日やけ止め効果のある化粧下地を使用する際は、スキンケアの後に日やけ止め兼化粧下地、その次にファンデーションを塗るのがおすすめです。
スプレー・パウダータイプの場合
顔用の日やけ止めは、スプレーやパウダーのタイプもあります。パウダータイプは化粧の上から使用するのが一般的です。
スプレータイプも化粧の上から使えるものもありますが、商品によって適切な塗り方が異なるので、取扱説明書の順番を確認しておきましょう。
顔用日やけ止めを塗るときのポイント
基本の手順を押さえたら、手に取る量や塗り直しのタイミングなども確認しておきましょう。これらのポイントを意識することは、日やけ止めの効果を活かすために重要です。
商品ごとの適量を守る
日やけ止めの使用量は、商品の取扱説明書に書かれている適量を守ることが大切です。記載されている量よりも使用量を減らすと、太陽光をしっかりと防げない可能性があります。
少し多めにとった場合は、ムラがないよう顔のすみずみまで伸ばした後、耳・首・胸元まで塗り込みましょう。
塗り忘れがちな部分・日やけしやすい部分を丁寧に塗る
小鼻のように凹凸の差がある部分や、目もと・口もとといった曲線部分はうまく塗れていないこともしばしば。そのため、意識して丁寧になじませる必要があります。また、額・頬の上側・顎の先・鼻の筋は特に日焼けしやすい部分なので、塗りムラ・塗り残しができないよう気を付けましょう。
毛穴や小ジワをカバーするように塗る
毛穴や小ジワを目立たせないようにするために、まぶたや目のキワといったよく動く部分は、特に薄く丁寧にのばしましょう。小ジワが気になる目もとは目尻から目頭へ、毛穴が気になる部分は下から上へ毛穴を埋めるように伸ばすのがおすすめです。ほうれい線が気になる部分も下から上へと伸ばします。
天候・季節・場所にかかわらず塗る
日やけ止めは、夏や晴れの日だけではなく、冬や曇り・雨の日も塗りましょう。太陽光に含まれるUVA・UVBといった紫外線や近赤外線は、1年中地上へと降り注ぎ、肌に届きます。また、浴びる量は少なくなりますが、赤外線や近紫外線は屋内にも届くので、外へでかける予定がない日も日やけ止めを塗って対策しましょう。
こまめに塗り直す
日やけ止めは摩擦や汗で落ちてしまうため、塗り直しが必要です。日やけ止めが落ちたと感じたとき以外にも、2〜3時間おきに塗り直しましょう。手軽に塗り直したい場合には、パウダーやスプレータイプの日やけ止めを使用すると便利。また、塗り直しができないこともあるので、並行して美白ケアも行うと良いでしょう。
顔用日やけ止めを選ぶときのポイント
最後に、顔用日やけ止めを選ぶときのポイントを紹介します。日やけ止めに表記されているSPF・PAの値や、保湿成分が配合されているかなどに着目しましょう。
肌への負担が少ないか
肌への負担が少ないかどうかは、SPFとPAの数値をチェックしてみてください。SPFはUVB防止効果の数値のことです。紫外線の影響で肌に炎症(サンバーン)が起きるまで平均約20分といわれており、SPFはその時間をどれくらい延ばせるかの目安となります。PAとはUVA防止効果の数値のことで、UVAによるメラニン黒化を防ぐ度合いが「+」で表されており、「+」が多いほど防止効果が高くなります。
<例>SPF30の場合
20分×30=600分(10時間)
約10時間は炎症を起こさないことがわかる。
SPF値やPA値が高いと保護効果は上がりますが、紫外線吸収剤や散乱剤が多く配合されているため、肌への負担が大きくなる場合も。日常生活で使用するなら、SPF20+あれば十分といわれています。
近赤外線をブロックできるか
太陽光には、紫外線だけではなく近赤外線も含まれています。紫外線のおよそ5倍の量の近赤外線が降り注ぎ、人間の肌の深層部にまで到達しシワやたるみの原因に。肌をすみずみまで守るため、UVA・UVBに加え、近赤外線もブロックする成分が含まれている日やけ止めを選びましょう。
保湿成分が配合されているか
顔用日やけ止めは、保湿成分が配合されたものがおすすめです。太陽光を浴びると肌の乾燥が進みます。 そのため、保湿成分が配合されている日やけ止めを使用して、日中の顔の乾燥を防ぎましょう。
化粧崩れしにくいか
化粧崩れしにくいかも、顔用日やけ止めを選ぶ際に確認しておきたいポイントです。肌にムラなく伸びて、しっかりとフィットするものがおすすめ。日やけ止めや日やけ止め下地を顔全体につけたら、最後に手のひらで優しくおさえて肌にしっかりなじませておくとくずれにくくなり、化粧ノリや持ちがアップします。
まとめ
顔は特に日やけが気になる部分。顔用日やけ止めの適切な塗り方や塗るときのポイントを押さえて、しっかりと日やけ対策をすることが大切です。また、日やけによるシミなどが気になる場合は、美白ケアもあわせて行いましょう。
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大津スキンケア研究所 所長
1992年大塚製薬入社
健粧品の基礎試験、有効性評価を担当し、2011年から大津スキンケア研究所所長。