シミ対策
公開日:2023.01.27
更新日:2023.08.09
日やけ後にシミができやすいのはなぜ?日やけ対策とシミ予防法を紹介
日差しが強い日に長時間出かけると、シミができないかと気になる人も多いのではないでしょうか。シミを防ぐために、シミができるしくみを理解し、日やけ対策やスキンケアを行いましょう。日やけ後にシミができるしくみや日やけ対策、日常に取り入れたいシミ予防法について紹介します。
そもそも日やけとは?
日やけとは、紫外線によって引き起こされる肌の炎症や色素沈着のこと。シミを防ぐために、まずは日やけにより肌にどんな反応が起きるのか、また太陽光が及ぼす肌への影響を見ていきましょう。
日やけをすると肌にどんな反応が起こる?
日常的によく使われる「日やけ」という言葉には、「サンバーン」と「サンタン」の2つが含まれています。「サンバーン」は、紫外線を浴びて数時間後に皮膚が赤くなる炎症反応のこと。皮膚が紫外線によりヤケドしたような状態です。
皮膚の赤みは数日で一度落ち着きますが、その後メラニンという褐色の色素を作り出します。このメラニンの増加により皮膚が黒くなることを「サンタン」と言います。
太陽光の種類と肌への影響
紫外線は波長の違うUVA・UVB・UVCの3種類。UVCはほとんど地上に届きませんが、UVAやUVBは地上に届いて肌に影響を与えます。
UVAはガラス越しや曇りの日でも降り注ぎ、肌の奥にある真皮にまで到達してコラーゲンにダメージを与えます。UVAを大量に浴びると皮膚の老化が早まるといわれています。
UVBは、皮膚が赤くなる日やけ「サンバーン」を引き起こす主な原因です。UVBによりメラニンが過剰に生成され、肌の色が濃くなります。
最近の研究では、近赤外線(IR)も肌に影響を与えることがわかってきています。近赤外線は紫外線よりも波長が長く、肌の奥深くまで届き、じわじわと時間をかけて影響を及ぼすと言われます。そのため、紫外線だけではなく、近赤外線への対策も重要です。
日やけ後にシミができるしくみ
紫外線の影響で、褐色のメラニンが作り出され黒くなりますが、これは一時的なものです。メラニンには大切な遺伝子を紫外線から守る働きがあり、大量に作られてもターンオーバーにより上へと押し上げられます。そして最終的には、角質とともに肌表面から剥がれ落ちます。
肌のターンオーバーとは、肌の細胞の生まれ変わりのこと。若々しく健康な肌の場合は、約30日*で生まれ変わるとされています。太陽光を浴びすぎたり、加齢などの影響でターンオーバーが遅れたりすると、メラニンの生成と排出のバランスが崩れ、メラニン色素が沈着してシミになってしまいます。
シミを防ぐための日やけ対策
紫外線や近赤外線を含む太陽光から肌を守ることは、シミ予防につながります。出かける前には、以下で紹介する日やけ対策を行い、シミができるのを防ぎましょう。
なるべく太陽光を浴びない
シミを防ぐためには、なるべく太陽光を浴びないことが大切です。太陽光に含まれる紫外線や近赤外線などは1年中降り注いでおり、天気が曇りであっても日やけする可能性があります。
外出の際は、日傘や帽子を使用する、長袖の服やUVカット加工が施された服を着用するなどの工夫をして、肌を守りましょう。UVカットのサングラスをかけるのも効果的です。
化粧下地や日やけ止めクリームを塗る
外出時には、化粧下地や日やけ止めクリームを塗りましょう。日やけしやすい額や頬骨、鼻、顎先を意識して、塗りムラ、塗り残しがないように丁寧になじませ、さらに重ね付けしておくと安心です。汗をかいた後や海・プールで顔が濡れた後は、日やけ止めを定期的に塗り直すことをおすすめします。
化粧下地や日やけ止めクリームを選ぶ際は、SPF値(UVBの防止効果)やPA値(UVAの防止効果)をチェックしましょう。これらの値が高いと効果も高まりますが、肌に負担がかかることもあるので、肌質にあったものや刺激が少ないものを選ぶことが大切です。さらに、赤外線をブロックできるものであれば、より好ましいでしょう。年齢肌には、保湿成分配合された化粧下地や日やけ止めクリームを選んでみてください。
日常生活に取り入れたいシミ予防法
シミの予防には、肌の保湿やスキンケアが重要です。日やけ後すぐに取り入れたいシミ予防法を紹介します。
ターンオーバーをスムーズにし、古い角質を溜めない
肌のターンオーバーの周期が乱れると、メラニンが蓄積されます。そのため、ターンオーバーをスムーズにし、古い角質を溜めないことがシミ予防につながります。ターンオーバーを正常にしてメラニンを含んだ古い角質を取り除くことは、これからできるシミにも効果的です。
ターンオーバーを促してしみ・そばかすを防ぎ、保湿もしっかりとできるのが、大塚製薬の薬用スキンケア「インナーシグナル」です。しみのもとであるメラニンを古い細胞とともに排出し、クリアな肌へとみちびく「エナジーシグナルAMP*」は美白分野で独自の効能効果が認められた有効成分。メラニンの蓄積を抑え、しみ・そばかすを防ぎます。
しっかりと保湿する
日やけをすると角質細胞から水分が失われ肌が乾燥するため、しっかりと保湿することが大切。外的刺激から肌を守るためには、肌のバリア機能が重要です。肌の水分と油分のバランスが良い状態であれば、肌のバリア機能は正常に働き、太陽光による刺激から肌を守ります。
しかし、肌が乾燥してバリア機能が低下すると、かさつきやくすみなどにつながることも。化粧水や乳液、フェイスマスクなどを使用して肌にうるおいを与えましょう。
酸化を防ぐ食べ物を摂る
太陽光により肌の内部で活性酸素が発生すると、肌の細胞の酸化が進み、その酸化を防ぐためにメラニンが過剰に作られます。そのため、毎日の食事で酸化を防ぐ栄養素を摂ることがおすすめです。
活性酸素を消去する「アスタキサンチン」や、酸化防止とメラニン分解効果のある「ビタミンC」、活性酸素を中和し新陳代謝を活性化させる「ビタミンE」などを積極的に摂ると良いでしょう。
<酸化を防ぐ食ベ物>
- アスタキサンチンを多く含む食べ物:鮭・海老・イクラ・カニなど
- ビタミンCを多く含む食べ物:レモン・ライム・オレンジ・グレープフルーツなど
- ビタミンEを多く含む食べ物:ひまわり油・アーモンド・イクラ・青魚など
※いずれも過剰摂取による副作用の可能性があります。極端に摂取しないよう注意しましょう。
炎症を起こさせない
お手入れの際、知らず知らずのうちに肌をこすって刺激を与えると、炎症が起き、シミの原因になります。そのため、肌はなでるように優しく触るようにしましょう。洗顔やクレンジングの際、過度に肌をこする、強い力でフェイスマッサージをするといったお手入れをしていないか見直してみてください。
まとめ
日やけによるシミを防ぐために、太陽光をなるべく浴びないよう注意する、化粧下地や日やけ止めクリームをしっかりと塗るなどの対策を行いましょう。また、保湿やターンオーバーを促すスキンケア、酸化を防ぐ食べ物を摂るなども意識することが大切です。日やけ対策やシミ予防法を習慣にして、日々のケアに取り組んでみてください。
大津スキンケア研究所 所長
1992年大塚製薬入社
健粧品の基礎試験、有効性評価を担当し、2011年から大津スキンケア研究所所長。