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シミ対策

公開日:2022.06.03 更新日:2023.09.28

シミができる原因は? スキンケアと生活習慣を改善して徹底的にシミ対策

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シミができる原因は、太陽光によるダメージや加齢、女性ホルモンの乱れ、遺伝の影響などさまざま。原因によりシミの種類・特徴も異なります。健やかで美しい肌を手に入れるために、シミのメカニズムや種類別の原因、シミの予防・対策につながるスキンケア&生活習慣をチェックしましょう。

シミができるメカニズムとは

ターンオーバーの肌図
太陽光を浴びると表皮の奥にあるメラノサイトの活性が高まり、褐色のメラニンが大量につくられます。メラニンが大量につくられても、ターンオーバーが正常であれば上へと押し上げられ、最終的には古い角質とともに肌の表面から剥がれ落ちます。
ターンオーバーとは肌細胞が生まれ変わる周期のこと。健康な肌であれば約30日*で細胞が生まれ変わります。しかし、加齢などによってターンオーバーが遅れると、古い角質やメラニンが肌に蓄積し、シミはもちろん他の肌悩みの原因にもなります。
*顔での推測値

シミの原因と種類

日差しに手をかざす女性
メラノサイトで生成されるメラニンは、シミやくすみの原因になります。そのメラニンが生成されてしまう主な原因として、「太陽光」「遺伝子的要因」「ホルモンバランス」「外的刺激」の4つが挙げられます。この4つの原因がどのようにシミやくすみにつながってしまうのか確認しましょう。

1. 太陽光によるダメージ(肝斑・日光性黒子)

肝斑・日光性黒子のイメージ
肌は太陽光から細胞を守るために、メラノサイトを活性化させてメラニンを生成します。日やけをすると肌の色が濃くなるのは、メラニンが体を守るためにつくられるからです。
体の代謝能力が高い20代から30代までは、通常であればターンオーバーによってメラニンが排出されます。しかし、太陽光を浴び続けるとメラニンが大量に生成されて排出しきれず、シミになってあらわれる可能性があります。
30代後半から目の下〜頬にかけてできるシミを肝斑(かんぱん)と呼びます。頬、額、上唇などに左右対称に褐色の色素斑があらわれるのが特徴で、輪郭があいまいなので気づかないこともあります。肝斑ができる主な原因は太陽光ですが、女性ホルモンや体内の炎症なども大きく影響しています。
太陽光を浴び続けたことによる光老化によってできるシミは老人性色素斑(日光性黒子)と呼ばれます。顔や手の甲、前腕などにあらわれることが多く、年齢を重ねるにつれて増えるのが特徴です。

2. 遺伝的なもの(ソバカス・雀卵斑)

ソバカス・雀卵斑のイメージ
「ソバカス」は、正式には雀卵斑(じゃくらんはん)と言います。小さく細かいシミのようなものがたくさん顔にできるのが特徴。遺伝性が強く、家族や親戚に同じ症状を持つ人が多い傾向があるため、シミとは異なります。白人に多く見られますが、日本人でも色白の人には出やすいといわれています。
5〜6歳頃からでき始め思春期に濃くなりますが、ピークをすぎると徐々に薄くなるケースも。しかし、遺伝によりメラニンが生成されているため、太陽光を浴びることでさらに濃くなったり、残りやすくなったりする可能性があります。

3. ホルモンバランスの乱れ(肝斑)

先述したように、肝斑は女性ホルモンの乱れと関係があります。妊娠時に加え、月経不順、ピルの服用中には肝斑が出やすくなるともいわれています。
女性ホルモンのバランスが乱れるとメラノサイトが活発化。そのときに太陽光を浴びてしまうと通常よりメラニンが多く生成されるため、シミができやすくなります。
ホルモンバランスの乱れの原因は、たくさんの要素が絡み合っています。ストレス、遺伝、肝機能障害、服用している薬も影響する場合があります。

4. ニキビや摩擦などの外的刺激(炎症後色素沈着・摩擦黒皮症)

炎症後色素沈着のイメージ
ニキビ、虫刺され、化粧品など外的刺激によって起きた炎症が傷跡として残ることがあり、これを炎症後色素沈着と呼びます。
刺激の強い洗顔やフェイスマッサージ、肌質に合わないスキンケアでも起こる可能性があります。軽い炎症は短期間でほとんど消えますが、炎症がひどい場合は真皮にまで影響を与えて色素沈着を起こすことも。
その他、スクラブやピーリング、ナイロンタオルなどでの摩擦が続くと、自覚症状や炎症がなくてもシミとなってしまうことがあり、これを摩擦黒皮症と言います。

【スキンケア】シミ予防と対策ポイント

スキンケア用品と花
毎日のスキンケアによって、シミの予防・対策が可能です。肌のターンオーバーを整える、美白化粧品を取り入れるなど、対策ポイントを紹介します。

保湿でターンオーバーを促す

先述したように、肌のターンオーバーが乱れるとメラニンが蓄積しシミになります。肌の乾燥はターンオーバーが乱れる原因になるため、しっかりと保湿することが大切です。また保湿をして肌の水分と油分のバランスを整えることは、バリア機能の維持にもつながります。
化粧水で水分や保湿成分を、乳液で水分や保湿成分、油分を補給しましょう。スキンケアの最後に、クリームで美容成分やうるおいを閉じ込めるのも忘れずに。

丁寧な洗顔・スキンケアを心がける

洗顔・スキンケアによる摩擦がシミにつながることもあります。洗顔時は洗顔料や石けんをしっかりと泡立て、肌の上で泡をころがすようにしてやさしく洗いましょう。汚れを落とそうとゴシゴシこすらないのが洗顔のコツです。
最後はすすぎ残しがないよう、丁寧に洗い流しましょう。化粧水や乳液、クリームなどを塗布した後は、手で顔全体を包み込むホットハンドケアで、美容成分をやさしく浸透させます。

美白化粧品を取り入れる

シミの予防・対策として、美白成分を配合した化粧品を取り入れるのがおすすめです。美白成分に着目し、化粧品を選んでみましょう。
ビタミンC誘導体 ビタミンCの吸収性や安定性が改善された成分。メラニンの生成を抑える他、シミを薄くするはたらきがある。
トラネキサム酸 メラノサイトの活性化を抑える。かぜ薬などでは炎症を抑える成分として使用されている。
大塚製薬のスキンケア「インナーシグナル」にも、独自の美白成分「エナジーシグナルAMP*」が配合されています。「エナジーシグナルAMP*」は、肌の母細胞のエネルギー代謝を活性化する成分。ターンオーバーを促すことでメラニンの蓄積をおさえ、しみ・そばかすを防ぎます。
*アデノシン一リン酸二ナトリウム OT/メラニンの蓄積をおさえ、しみ・そばかすを防ぐ

【生活習慣】シミ予防と対策ポイント

太陽光対策のグッズ
シミの予防・対策には生活習慣も密接に関わっています。太陽光対策を欠かさない、肌に良い栄養素を意識して摂取する、規則正しい生活を送るなど、毎日の習慣を見直してみましょう。

太陽光対策を欠かさない

太陽光は雲や窓ガラスも通過し肌にダメージを与えるため、年間を通しての太陽光対策が欠かせません。洗濯物を干したり買い物に出たりなど、知らず知らずのうちに日常的に太陽光を浴びています。
外出時はもちろん、屋内でも日やけ止めを塗り、太陽光から肌を守りましょう。外出時には日傘や帽子、UVカットのサングラスなどを活用するのも効果的です。

肌に良い栄養素をとる

シミの予防や対策に効果が期待できる栄養素を積極的に取り入れましょう。
栄養素 はたらき 主な食材
アスタキサンチン 抗酸化作用によりメラニン生成とつながりの深い活性酸素を消去する。 鮭、イクラ、カニ、エビ
ビタミンC 酸化防止とメラニン分解効果がある。 レモン、オレンジ、イチゴ、パプリカ、ブロッコリー
ビタミンE 活性酸素を中和して新陳代謝を活性化する。 卵、アーモンド、オリーブオイル

規則正しい生活を意識する

肌のターンオーバーは生活習慣と密接に関わっています。ストレスや睡眠不足は成長ホルモンの分泌を抑制し、ターンオーバーが乱れる原因につながることも。生活習慣の乱れは、シミだけではなくシワやたるみなどさまざまな肌悩みを引き起こすため、ストレスを溜めずに規則正しい生活を送るよう心がけましょう。

まとめ

笑顔でスキンケア用品を手に取る女性
シミの主な原因には「太陽光」「遺伝的なもの」「ホルモンバランス」「外的刺激」の4つがあります。メラニンを過剰に生み出し、さらに太陽光を浴びることによって症状が悪化してしまうというケースがほとんどです。ターンオーバーを促すスキンケアや、日やけ止めを塗るなどの太陽光対策、生活習慣の見直しなどでシミ予防を徹底しましょう。
【監修】原野 史樹

【監修】原野 史樹

大塚製薬株式会社
大津スキンケア研究所 所長
1992年大塚製薬入社
健粧品の基礎試験、有効性評価を担当し、2011年から大津スキンケア研究所所長。

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