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肌悩み

公開日:2024.09.25

ピーリングとターンオーバー促進の関係とは? ピーリングの注意点も解説

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ピーリングとは、肌表面の古い角質を除去することによって生じる効果を利用した美容法のこと。ピーリングにより肌の新陳代謝が促され、ターンオーバー促進につながるとされています。本記事では、ピーリングとターンオーバー促進の関係や、メリット・デメリット、注意点を解説。また、肌への刺激が不安な人に向けて、ターンオーバーの促進が期待できるピーリング以外の美容法も紹介します。

ピーリングとターンオーバー促進の関係

ターンオーバーの仕組みを表す画像
ピーリングには、古い角質を除去してターンオーバーを促進する目的があります。まずは、ピーリングとターンオーバー促進の関係を押さえておきましょう。

ターンオーバーとは

ターンオーバーとは、肌の細胞が生まれ変わる周期のことです。肌の表皮は、上から順に「角質層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」の4層でできています。表皮の最も奥にある基底層から毎日新しく生まれる細胞は、少しずつ成長・変化しながら押し上げられ角質層を形成。最後は垢となって排出されます。
正常なターンオーバーの周期は約30日*です。新しい細胞が満ちた肌は水分量が多く、うるおいがあります。しかし加齢や睡眠不足などの影響で、新しい細胞を生む母細胞のエネルギーが不足すると、ターンオーバーが遅れやすくなります。
ターンオーバーが遅れると古い角質が肌表面に蓄積し、シミ、くすみ、乾燥、肌荒れなどの原因に。健やかな肌を保つためには、ターンオーバーが整っていることが重要といえます。
ターンオーバーの早い・遅いの見分け方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
*顔での推測値

ピーリングとは

ピーリングとは、肌表面に残っている古い角質をやわらかくして取り除く治療・美容の方法。古い角質を除去し、シミ、小ジワ、ニキビ、肌のざらつきといった肌悩みにアプローチすることが目的です。
ピーリングは皮膚科専門医のいる医療機関の他、エステサロンでも受けられます。またピーリング成分やスクラブが配合された市販のピーリング化粧品もあります。ただし、皮膚に薬剤を塗布し、皮膚をはがすことによって起こり得る効果を利用するケミカルピーリングは、医療機関でしか受けられません。
ケミカルピーリングに使用される薬剤は浸透度が深く、美容目的だけではなく、皮膚の病気の治療にも使用されます。エステサロンで用いられるピーリング剤の分類は「化粧品」であり、作用が浅いものが一般的です。市販のピーリング化粧品も同様で、美容を目的に使用します。

ピーリングによりターンオーバーが促進する仕組み

先述したように、ピーリングによって肌表面の古い角質が除去されます。これにより基底層で新しい細胞の生成が促され、ターンオーバーの促進につながります。

ピーリングのメリット・デメリット

頬をさわる女性
ピーリングにはメリットと呼べる効果も多いですが、デメリットもあります。どちらも把握したうえで、ピーリングを受けるか検討してみましょう。

ピーリングのメリット

ピーリングにより古い角質が除去され、ターンオーバーが促進されると、シミやくすみ、小ジワ、ニキビの改善につながります。
肌悩み 期待できる効果
くすみ 古い角質が除去されることでくすみ感がとれ、透明感が生まれる。
シミ ターンオーバー促進により、シミのもととなるメラニンが排出されやすくなる。
小ジワ ターンオーバー促進により新しい細胞で満たされ、水分量が増えることで小ジワの原因である乾燥が改善する。
ニキビ ニキビの原因となる、毛穴に詰まった古い角質や皮脂汚れが取り除かれる。
その他、古い角質と皮脂が混ざって毛穴に詰まった角栓がピーリングで取り除かれるので、肌のざらつき改善にもなります。

ピーリングのデメリット

ピーリングによって皮膚の表面をはがすため、刺激を受けやすい状態になるのがデメリットです。ピーリング直後は、肌の保湿力が低下して乾燥しやすくなったり、摩擦や太陽光のダメージを受けやすくなったりします。
また使用する薬剤やピーリング剤が肌に合わず刺激になり、色素沈着を起こす可能性もあります。

ピーリング後の注意点

机の上に置かれたミラーとスキンケア用品
先述したように、ピーリング後は肌が敏感な状態です。健やかな肌を維持するため、保湿ケア、日やけ対策などに取り組みましょう。ピーリングの頻度に注意することも大切です。

しっかりと保湿ケアをする

ピーリング後は肌が薄くなり保湿力が低下します。肌のターンオーバーが整うまでは乾燥しやすい状態なので、化粧水と乳液を使って水分と油分を補給し、しっかりと保湿しましょう。
スキンケアアイテムは、セラミドやヒアルロン酸、アミノ酸、コラーゲンなどの保湿成分が配合されたものがおすすめ。スキンケアの最後に、クリームでうるおいや成分を閉じ込めるのもポイントです。

肌をこすらないよう意識する

ピーリング後の肌は敏感なため、洗顔でのゴシゴシ洗い、タオルでの摩擦などに気をつけましょう。摩擦により褐色のメラニンが増加することで、シミや色素沈着などの肌悩みが生じることもあります。
力を入れたクレンジングやマッサージなどの行為も摩擦が生じ、肌に刺激を与える可能性があります。

日やけ対策を万全にする

ピーリング後の肌は太陽光のダメージを受けやすいため、普段よりも念入りに日やけ対策をおこないます。天気にかかわらず、1年を通して日やけ止めや日やけ止め下地を使用することが基本です。また室内にも太陽光が入り込むため、外出しない日も日やけ止めや日やけ止め下地を塗布しましょう。夏の外出時は、帽子やサングラス、日傘の併用がおすすめです。

頻度に注意する

ピーリングを頻繁におこなうと、肌への負担になります。古い角質が溜まっていない状態でおこなうと、正常な肌細胞にダメージを与えてしまう可能性も。
ピーリング成分が入った市販の化粧品の場合は、説明書などに書かれた頻度を守りましょう。ケミカルピーリングの場合は、医師に相談し、指示に従うことが大切です。

ピーリング以外でターンオーバーを促進する方法

質の良い睡眠をしている女性
肌のターンオーバーは、スキンケアや生活習慣の改善によっても促進できます。ピーリングの刺激などに不安がある人は、スキンケアや生活習慣から見直してみてはいかがでしょうか?

バランスの良い食事をとる

栄養バランスの良い食事は、肌のターンオーバー促進につながります。肌に良いとされる栄養素を積極的に摂取しましょう。
栄養素 はたらき 含まれる食材
タンパク質 細胞を構成する主要な成分。肌はもちろん、頭髪や臓器などを作る材料にもなる。 豆、卵、肉、魚 など
ビタミンC 抗酸化作用があり、体の治癒に必要なコラーゲンの生成にも使われる。 柑橘類、ブロッコリー、ピーマン、じゃがいも、イチゴ など
亜鉛 肌や粘膜の健康維持を助ける。 牡蠣、牛肩肉、カニ、カシューナッツ など
※過剰摂取は副作用を引き起こす可能性があるため、栄養が偏らないよう注意しましょう。

有酸素運動を習慣にする

ウォーキングや水泳、サイクリング、ハイキングなどの有酸素運動も、肌のターンオーバー促進に有効です。有酸素運動とは、筋肉を長時間収縮させて酸素を使う運動のこと。心肺機能と免疫力を高め、血行を促します。
血行が促されると、体のすみずみまで栄養や酸素が行き渡りやすくなり、肌のターンオーバーも促進されやすくなります。

質の良い睡眠をとる

睡眠時に分泌される成長ホルモンは、ターンオーバーを促進するといわれています。そのため、質の良い睡眠がとれるよう工夫しましょう。

<質の良い睡眠をとる工夫>

  • 就寝前はスマートフォンやパソコンの使用を控える
  • 軽くストレッチしてから寝る など 
また、起床後、朝日を浴びて体内時計を整えるといった朝の習慣も、質の良い睡眠につながります。

スキンケアでターンオーバーを促進する

ピーリング後の注意点で述べた保湿ケアや日やけ対策といったスキンケアは、ターンオーバーを整えるためにも重要です。ピーリング後ではなくても、保湿ケア、日やけ対策を習慣にしましょう。あわせて、ターンオーバーを促進する成分が配合されたスキンケアアイテムを取り入れるのもおすすめです。

肌のターンオーバーに着目した大塚製薬の「インナーシグナル」

インナーシグナルの美容液を持つ女性の手
大塚製薬の「インナーシグナル」は、肌のターンオーバーに着目して開発されたスキンケアシリーズです。独自の美白有効成分「エナジーシグナルAMP*」を配合しているのが特徴。「エナジーシグナルAMP*」配合によりターンオーバーを促すことでメラニンの蓄積をおさえ、しみ・そばかすを防ぎます。
また、保湿成分もしっかりと配合されており、水分をたっぷりと抱え込みながら年齢とともに増えるハリ不足や乾燥、キメの乱れなどの肌悩みをケアします。さらに、乾燥小ジワを目立たなくする効能評価試験済みで、弾むようなハリに満ちた目もと・口もとに導きます。
*アデノシン一リン酸二ナトリウム OT/メラニンの蓄積をおさえ、しみ・そばかすを防ぐ"

まとめ

目を閉じる女性
ピーリングにより肌表面の古い角質を除去することで肌の新陳代謝が促され、ターンオーバーの促進につながります。これによりさまざまな肌悩みの改善が期待できますが、薬剤が合わないと肌への刺激になったり、ピーリング後に注意するべき点が多かったりと、デメリットもあります。ターンオーバーの促進は、スキンケアや生活習慣の見直しによっても可能なので、こちらも試してみてはいかがでしょうか。
【監修】原野 史樹

【監修】原野 史樹

大塚製薬株式会社
大津スキンケア研究所 所長
1992年大塚製薬入社
健粧品の基礎試験、有効性評価を担当し、2011年から大津スキンケア研究所所長。

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